臨床医学各論 第8章 整形外科疾患
骨腫瘍:
骨に生じた腫瘍すべてをさす。
〈分類〉
①原発性骨腫瘍:もともと骨から発生した腫瘍
②続発性骨腫瘍:骨以外の組織に発生した腫瘍が骨に及んだもの
③腫瘍類似疾患:腫瘍ではないが腫瘤を骨に形成する疾患
転移性骨腫瘍:
骨以外の部位に生じた悪性腫瘍が骨に転移してきたもの。全骨腫瘍のなかで26%と最も多い。
※好発部位:脊椎(特に腰椎と胸椎)>骨盤>大腿骨>上腕骨
男:老人-前立腺肥大 女:乳がん 男女:肺がん
〈成因〉
骨転移の多くは血行性転移である。転移巣の好発部位は成人の赤色骨髄の分布に一致している。
〈症状〉
骨転移の症状は腫瘍による骨の破壊、病的骨折により生じる。体位や安静によっても軽減しない頑固な疼痛が徐々に悪化していく。病巣が増大すると神経根症状に加え、病的骨折による痛みや脊椎圧迫症状で苦悶する。
〈予後〉
予後は絶対不良である。