第1章 感染症 『2』ウイルス感染症
流行性耳下腺炎:ムンプスウイルスによる耳下腺の急性炎症。俗におたふくかぜと呼ぶ。5類感染症。
「疫学」
主に学童が発病。約15%は思春期~成人に発症する。成人になって罹ると重症化しやすい。
「成因・病態生理」
飛沫感染で気道からウイルスが侵入し・増殖。ウイルス血症を起こし唾液腺、税膜、生殖腺、腎臓などに散布され発症。
「症状」
潜伏期:2~3週間
発熱(38℃前後の中等度の熱)、耳下腺腫脹
「診断」
有痛性の耳下腺腫脹。血液生化学検査で血清アミラーゼ上昇など。
「治療」
対処療法(耳下腺の湿布、アスピリン投与)
「経過・予後」
一般に予後良好。正し、髄膜炎を併発すると難聴、精巣炎、精巣上体炎を合併すると不妊の原因となることがある。