第1章 感染症 『3』性感染症(STD)
エイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群):ヒト免疫不全ウイルスによる。→レトロウイルス科のRNAウイルス。5類感染症。
「疫学」
全世界での感染者・生存患者数4200万人(推定)(2002年)我が国での感染者:5286人、患者数(届出数)2624人(2003年)
「成因・病態生理」
HIVはCD4陽性Tリンパ球に感染してその機能を破壊する。→免疫能低下による日和見感染
感染経路は
①HIV患者との性交渉(原因の80%)
②HIVが混入した血液製剤の輸血
③HIV感染者の妊娠・出産(母子感染)
「症状」
急性期 | 感染後2~4週間 発熱、咽頭炎、リンパ節腫脹、関節痛、筋肉痛、皮疹などかぜ様症状 →数週間で消える ・・・windou period:空白期間 |
む症候期 | 数年から十数年 特別な症状無し。次第にヘルパーTリンパ球が減少→免疫力低下 |
エイズ関連症候群期 | 表在性リンパ節腫脹、体重減少、発熱、下痢などの消耗状態 |
エイズ発症期 | 日和見感染:口腔・食道カンジダ症、帯状疱疹、ニューモシスチス肺炎(カリニ肺炎)サイトメガロウイルス肺炎、悪性リンパ腫、カポジ肉腫等脳炎を起こして神経症状(認識、行動障害、無気力、無関心)をみることもある。 |
「診断」
血中のCD4陽性Tリンパ球減少。血清学検査、遺伝子検査など
「治療」
抗HIV薬(逆転写酵素阻害薬、タンパク分解酵素阻害薬など)日和見感染対策に抗菌薬。悪性腫瘍の合併には制癌剤
「経過・予後」
エイズ発症後は予後不良