臨床医学各論 第8章 整形外科疾患

脊髄損傷
脊髄損傷とは、脊柱管のなかに保護されている脊髄の損傷

〈疫学〉
年間新規発生件数:約5000件
患者数:約8万人
男女比:約4:1で男性に多い
平均年齢:48歳
受傷原因は交通事故関連が最も多く、次いで転落事故、スポーツ事故である。

〈成因〉
脊髄損傷のほとんどは外力によって脊椎の脱臼骨折が起こり、それに伴って脊髄が損傷されるものである。

〈運動〉 運動障害
損傷直後:脊髄ショックに陥り、
運動・知覚・深部腱反射が全てが消失→弛緩性麻痺となる。
回復期後:深部腱反射亢進→痙性麻痺

※麻痺のパターン
頚椎損傷:
四肢麻痺、両上・下麻痺
胸椎以下の損傷:対麻痺、両下肢麻痺

  1. 呼吸障害:C3以上の損傷
    全ての呼吸筋麻痺→人工呼吸器使用
  2. 循環障害:T5以上の損傷
    副交感神経優位の状態になり、徐脈や末梢血管拡張により低血圧になる。
  3. 排尿障害:初期は尿閉、回復期は反射性膀胱や自立性膀胱の状態になる。
  4. 消化器障害:麻痺性イレウス、消化性腫瘍、胃拡張、便秘、宿便などを起こす。
  5. その他の症状:褥瘡、書こう熱、低体温、異所性骨化症、拘縮、脊髄空洞症など

〈診断〉
上記のような神経学的所見をもとに、高位診断には診断チャート、重度判定にはフランケルの評価法が用意されている。

〈治療〉
初期治療:全身管理
呼吸管理、循環管理、消化器管理、尿路管理、間欠導尿法

初期治療:脊髄損傷の治療
薬物療法、局所安静や頭蓋牽引、手術

慢性期治療
リハビリテーションと呼吸、尿閉の管理が中心となる。
日常生活動作の確立、車いす移動や歩行動作の基本訓練を行う。

 

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