臨床医学各論 第8章 整形外科疾患

外傷・骨折
何らかの原因によって骨の生理的連続性が断たれたもの

〈分類〉
*原因分類

  1. 外傷性骨折:骨に強度を超える外力が加わっておこる骨折
  2. 病的骨折:基礎疾患により、わずかな外力でおこる骨折
  3. 疲労骨折:軽度の外力が繰り返し加わることでおこる骨折

*程度分類

  1. 完全骨折:骨の連続性が完全に断たれたもの
  2. 不完全骨折:骨梁の連続性は断たれているが、骨全体は保たれているもの
    a.亀裂骨折:いわゆる「ひび」
    b.若木骨折:小児は骨質が柔らかく不完全に折れることがある。
    c.竹節骨折:長管骨が長軸方向につぶされ、竹の節のようになったもの

*骨折線の走行による分類

  1. 横骨折:長管骨をほぼ真横に骨折
  2. 斜骨折:長管骨を斜めに骨折
  3. らせん骨折:長管骨をらせん状に骨折
  4. 粉砕骨折:骨折線が単一でなく、粉砕を伴う骨折

*被服軟部組織の状況分類

  1. 皮下骨折
    単純骨折:骨折した骨組織が外界にさらされないもの
  2. 開放骨折
    複雑骨折:骨折した骨組織が外界にさらされるもの

〈症状〉

  1. 疼痛:激しい自覚痛が起こる
  2. 腫脹:骨折による内出血でおこる
  3. 変形:骨の正常なアライメントが破綻して変形や転移を認める。
  4. 異常可動性:骨折で異常な可動性を呈する。可動時に軋轢音がみられる。

〈治療〉

  1. 整復:なるべくすみやかに正しく整復する。
  2. 固定:整復後ただちに具ブスやシーネあるいは間欠的に固定する。
  3. 療法:早期に機能回復訓練を行う。

〈予後〉
骨折の重傷度によって様々である。また、合併症を伴うことがあり、皮膚損傷、感染、神経損傷、血管障害、脂肪塞栓、内臓損傷などがある。
大腿骨頸部骨折
老人が転倒して殿部や腰を痛め歩けないというときは、まずこれを疑う。女性に多い。生命予後は良好ではなく、受傷後1年以内は死亡率10%~20%である。

上腕骨近位部骨折
大腿骨頸部骨折の7割程度の頻度で起こる。転倒やドアにぶつかるなど軽微な外力で受傷することが多い。

コーレス骨折
転倒時に手をついた際に生ずる橈骨遠位端骨折をいう。骨粗鬆症を持つ老人が転倒した場合にしばしば起こす。遠位端は背側に転位する。

腰椎圧迫骨折

鎖骨骨折
全骨折の10~15%を占める。小児期に多発する。鎖骨中1/3の骨折が多い。

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